英語ができなくても外資系コンサルは務まる?グローバルファームで実際に働いて分かった英語力の実態

外資系コンサルファームで英語力について考えるビジネスパーソン キャリアパス

SIerからITコンサルに転職する話をすると、必ずと言っていいほど聞かれる質問があります。「外資系って英語できないと無理なんでしょう?」というものです。

私自身、転職活動を始める前は同じイメージを持っていました。外資系・グローバルファーム=ネイティブ並みの英語力が必須、そうでなければ選考にすら乗れない、というものです。

そう思い込んで、最初から候補から外しかけていた時期もあります。実際に働いてみて分かったのは、そのイメージは半分正しくて半分間違っている、ということでした。

この記事でわかること

  • 「外資系コンサルは英語必須」というイメージと、実際の要件のズレ
  • 英語をほとんど使わない案件もあるという実態
  • それでも英語ができると選択肢が広がる場面と、ファーム選びで確認すべきこと

「英語必須」というイメージと、実際の求人要件のズレ

実際に転職活動でファームの求人要件を見比べてみると、一括りに「外資系コンサル」と言っても要求される英語力にはかなり幅があることが分かります。マッキンゼーやBCGのようなグローバル戦略ファームでは、中途採用でもTOEIC780点以上を採用要件に掲げているケースがあり、英語力は事実上の必須条件になっています。

一方で、同じ外資系でも総合系・IT系のファームになると、目安はTOEIC700〜750点程度とされることが多く、マネージャークラスでも700点程度で十分というケースも珍しくありません。「外資系=一律に高い英語力が必須」ではなく、ファームの種類によって求められる水準がかなり違うというのが、求人票を見比べて最初に気づいたことでした。

この差は、コンサルティングファームが英語に求めているものの中身が違うことに由来していると感じています。単純な「英語のスコア」ではなく、英語で論点を構造化し、相手を動かす力そのものを見られている場面が多いのです。

スコアはあくまで最低限のフィルターであって、そこから先は案件の性質次第、というのが実際に働いてみた感覚に近いです。

実際に配属されてみると、英語をほぼ使わない案件もある

外資系ファームに入って驚いたのは、英語をほとんど使わない案件が普通に存在することでした。クライアントが日系企業で、プロジェクトメンバーも全員日本人、という国内案件は決して珍しくありません。

会議もドキュメントも日本語で完結し、英語に触れるのはせいぜい社内向けの定型フォーマットや、グローバル共通のツールの操作画面くらい、という期間もありました。転職前に思い描いていた「毎日英語でクライアントと戦う」というイメージとは、かなり違う現実でした。

もちろん、これは案件配属の巡り合わせによる部分が大きいです。同じファームの同僚でも、外資系クライアントを担当していて日常的に英語の会議に出ている人もいれば、私のように国内案件が続いて英語にほとんど触れない期間が続く人もいます。

「外資系ファームに入れば自動的に英語漬けになる」わけではなく、実際は案件の当たり外れに近いというのが、内側から見た実態です。

ファームのタイプ別・英語力の目安

  • グローバル戦略系ファーム: 高い英語力が入社時点から前提になりやすい
  • 総合系・IT系ファーム: TOEIC700〜750点程度が目安。マネージャーでも700点程度のケースがある
  • スコアは最低限のフィルターで、その先は案件の性質次第

それでも英語ができた方がいいと感じた瞬間

ただし「英語ができなくても平気」で話を終わらせるのは正直ではないと思っています。英語ができないなりに案件をこなせている一方で、英語ができないことで見送らざるを得なかった機会も実際にありました。

グローバル案件のアサイン打診が来たときに、興味はあっても「英語で対応しきれる自信がない」という理由で手を挙げるのを躊躇したことが何度かあります。逆に英語に強い同僚は、グローバルプロジェクトや海外オフィスとの連携案件に積極的にアサインされ、対応できる案件の幅そのものが広かったです。

つまり英語力は、日々の業務を回すための必須スキルというより、「やりたい」と思ったタイミングで実際に手を挙げられるかどうかを左右する、選択肢の広さの問題だと感じています。今すぐ困らなくても、数年後にグローバル案件やマネジメントポジションへの挑戦を考えたときに、英語力の有無がそのまま挑戦できる範囲の広さに直結します。

ファーム選びの段階で意識しておきたいこと

今振り返ると、ファームを選ぶ段階でもう少し英語力の要求水準について調べておけばよかった、と思う場面もあります。同じ「外資系コンサル」という括りでも、グローバル戦略ファームなのか、総合系・IT系ファームなのかで、日々の業務における英語の比重はかなり違います。

前者は入社時点からグローバルプロジェクトへのアサインが前提になっていることが多く、後者は国内クライアント中心の案件も一定数あり、英語に触れる頻度は配属次第という側面が強いです。選考を受ける段階で、志望するファームがどちらのタイプに近いのか、実際に働いている人の話を聞くなどして事前に把握しておくと、入社後のギャップを減らせると思います。

また、英語力そのものだけでなく、「今は英語ができないから外資系は無理」と最初から選択肢を狭めてしまうのはもったいないとも感じています。国内案件中心のキャリアからスタートして、働きながら少しずつ英語力を伸ばし、数年後にグローバル案件へ手を挙げる、という順番も十分に現実的です。

最初から完璧な英語力を求められるわけではなく、入社後に伸ばしていく余地があるという点は、転職を検討している段階ではあまり実感しにくい部分かもしれません。

ファーム選びの段階で確認したい3つのこと

  1. 志望ファームが、グローバル案件中心か国内案件中心か
  2. 英語に触れる頻度は配属次第で変わること(案件の当たり外れがある)
  3. 最初から完璧な英語力は求められず、入社後に伸ばす余地があること

結論:必須ではないが、選択肢を広げるために少しずつ備えておく価値はある

ここまでの実感をまとめると、外資系コンサル・グローバルファームだからといって、入社時点で高い英語力が一律に必須というわけではありません。ファームの種類や案件によって求められる水準は大きく異なり、英語にほとんど触れずに働き続けられる期間も現実にあります。

とはいえ、英語力があった方が対応できる案件の幅は明らかに広がり、挑戦したいタイミングで挑戦できる自由度につながります。「必須ではないが、将来の選択肢のために少しずつ備えておく価値はある」というのが、実際に働いてみた上での一番正直な結論です。

ファームによって求められる英語力の水準は変わってくるため、選考を検討する段階では、志望するファームがどちらのタイプに近いのかを見極めることも大事だと感じています。SIer時代の経験がコンサルでどう評価されるかについてはSIerのSE経験はITコンサルでどう評価される?評価された点・されなかった点で、転職の年齢的なタイミングについてはSIerからのコンサル転職、年齢的に遅いということはあるか(30代・40代の実態)でも書いているので、あわせて読んでみてください。

英語力をきちんと伸ばしたい場合は、1年間の英語コーチングであるトライズの無料カウンセリングで、自分の目標に合った学習プランを相談してみる方法もあります。費用は決して安くないため、まずは無料相談で内容を確認してから判断するのがよいと思います。

グローバル案件や外資系企業への転職に強みを持つエンワールド・ジャパンの転職面談では、英語力を活かせる案件だけでなく、どのくらいの英語力があればどんな選択肢が開けるのか、実際のファームの現場感を踏まえた相談ができます。今すぐ英語に自信がなくても、将来の選択肢を知っておく意味で一度話を聞いてみるのも一つの手だと思います。

タクマ

SIer(システムインテグレーター)でSE・プロジェクトマネージャーを経験したのち、IT/業務系コンサルティングファームへ転職。業界横断のプロジェクトに携わりながら、転職の実体験や入社後のギャップを発信しています。プライバシー保護のため、所属企業名・案件名など特定につながる情報は伏せています。

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