先に結論から書きます。コンサル転職の選考で何社も続けて落ちて一番きつかったのは、「落ちたこと」そのものよりも、ファームが変わるたびに評価される軸がガラッと変わり、前の選考で積み上げた手応えがゼロに戻される感覚でした。一社の選考対策で得た自信が、次の選考では通用しない。この「振り出しに戻る」消耗が、実は一番こたえるポイントだったと今なら言えます。
「コンサル 転職 選考 落ち続けた」で検索すると、志望動機の作り方や自己分析のやり直し方を教えてくれる記事、あるいは「誰でも落ちるものだから気にしなくていい」と励ましてくれる記事がよく出てきます。どちらも間違ってはいないのですが、フルタイムでSIer(システムエンジニア)として働きながら複数のファームを同時に受けていた自分の実感とは、少しズレがありました。今回は、その具体的な消耗ポイントと、そこからどう立て直したかを書いてみます。
この記事でわかることは、次の3点です。
- 選考に落ち続けたとき、本当にきつかったのは何だったか
- ファームごとに評価軸が違うことで生まれる「振り出しに戻る」消耗の正体
- 心が折れかけた状態から、実際に立て直すためにやったこと
書類は通るのに、面接で立て続けに落ちた時期があった
選考の序盤、書類選考はある程度安定して通過していました。ところが一次・二次面接になると、立て続けに見送りの連絡が続く時期がありました。同じような準備をしているつもりなのに、なぜか結果だけが違う。当時は原因がはっきり分からず、ただ焦りだけが積み重なっていきました。
複数のファームを並行して受けていたため、ある週に1社の見送り連絡を受けた数日後に、また別の1社から同じ連絡が来る、ということもありました。一件一件は「よくあること」で済ませられても、それが立て続けに起こると、自分のやり方そのものが根本的に間違っているのではないかという不安に変わっていきました。
本当にきつかったのは、ファームごとに評価軸が違うこと
落ち続けている最中に一番こたえたのは、単純な不合格の数ではありませんでした。あるファームのケース面接でようやく手応えをつかみ、「この考え方でいけそうだ」と思った直後、別のファームの選考ではまったく違う切り口で問われ、その手応えが一瞬で役に立たなくなる感覚です。
戦略寄りのファーム、業務・IT寄りのファーム、総合系のファームでは、同じ「ケース面接」という名前でも、見られているポイントがまるで違いました。数字への強さを重視するところもあれば、対話の中での仮説の立て方そのものを重視するところもあります。一社に合わせて磨いた「型」を、次の一社ではほぼゼロから組み直す必要があり、この積み上がらなさが精神的に一番消耗しました。
加えて、選考はすべて本業と並行して進めていました。SIerのPMとして日中の業務をこなしたあと、夜に翌日の選考対策をする、という生活が続くと、単純な睡眠不足以上に、頭の切り替えそのものに疲れていたように思います。落ちたことへのショックよりも先に、この「毎回リセットされる感覚」への疲弊が限界に近づいていました。
心が折れかけた状態から、実際にやったこと3つ
特別な逆転の一手があったわけではありません。地道に効果があったと感じているのは、次の3つです。
- 落ちるたびに「またダメだった」で終わらせず、ファームごとの選考の傾向をノートに書き出して整理し直したこと(数字重視か、対話重視か、結論から話すことを求められるか等、評価軸の違いを言語化することで、次にどう対応すべきかが見えるようになりました)
- 推測で終わらせず、担当エージェントに見送りの理由を率直に聞くようにしたこと(理由を教えてもらえないケースもありましたが、聞ける範囲で聞くだけでも、自己流の思い込みを修正する材料になりました)
- 複数案件を掛け持ちする時と同じように、選考対策に充てる曜日・時間帯をあらかじめ固定したこと(本業の合間に思いついた時だけ対策する状態をやめ、区切りを作ることで、頭の切り替えの負荷を減らせました)
特に1つ目は効果を実感しました。バラバラに見えていた不合格の経験が、「型を使い分けるための材料」として積み上がっていく感覚に変わったことで、次の選考への向き合い方が少しずつ前向きになっていきました。
今振り返って思うこと
当時は、落ち続ける自分に何か根本的な欠陥があるのではないかと疑っていました。ただ振り返ってみると、足りなかったのは能力そのものというより、ファームごとの評価軸の違いを言語化して整理する視点だったように思います。
同じように何社も選考を受けている方がいれば、「また落ちた」という結果だけで自分を責めるのではなく、一社ごとに何を見られていたのかを書き出してみることをおすすめしたいです。積み上がらない消耗感が、少しだけ積み上がる手応えに変わっていくはずです。
もう一つ、当時の自分に言ってあげたいのは、落ち続けている時期ほど、一社にかける時間を増やすより、受けているファームの数そのものを見直す方が有効な場合もあるということです。並行する社数が多いほど「型」の切り替えコストも比例して重くなるため、消耗が限界に近いと感じたら、一時的に選考の間口を絞って一社ずつ丁寧に向き合う期間を作るのも、遠回りに見えて実は立て直しの近道になると感じています。
あわせて読みたい
実際に選考で聞かれた質問とその場でどう答えたかはITコンサル選考で実際に聞かれた質問と、その場でどう答えたかにまとめています。
書類選考でつまずいた経験については自己流の職務経歴書で書類選考に落ちた話|エージェントに指摘された根本的な勘違いで書きました。選考の別のフェーズでの失敗談として、あわせて読んでいただけると立体的に伝わるかと思います。
選考全体の振り返りはITコンサルの選考で実際に何が起きたか、私が経験したことを全部書くで総括していますので、こちらもご覧ください。
終わりに
選考に立て続けに落ちている最中は、視野が狭くなり、「自分には向いていないのではないか」というところまで思い詰めがちです。それでも、落ちた経験を「積み上がらない失敗」ではなく「型を見分けるための材料」として捉え直せると、消耗の質そのものが変わっていきます。
選考でのアピールの仕方や、ファームごとの評価軸のズレは、一人で抱え込んで悩むより、実際に選考を伴走してくれるエージェントに相談したほうが早く見えてくることも多いと思います。まずは面談で、今の状況を客観的に整理してもらうところから始めてみるのも一つの手です。選考対策も含めてエージェントに相談してみる![]()


