客先常駐しか知らなかった私が驚いた、コンサルの「出社かリモートかは案件次第」という働き方

出社かリモートワークかを自分で判断しながら働くビジネスパーソン 入社後ギャップ

結論から言うと、ITコンサルへ転職して最初に面食らったのは、仕事の中身そのものよりも「出社するかどうかを自分で決めなければならない」という働き方の感覚でした。SIer(システムエンジニア)として客先常駐が当たり前だった自分にとって、これはまったく想像していなかった戸惑いでした。

「コンサル 出社 リモート」で検索すると、フルリモートが主流になりつつある、案件によって幅があるといった一般的な解説記事は数多く見つかります。ただ、客先常駐しか知らなかった立場から見て具体的に何に驚き、どう向き合ったかまで書いている記事は多くありません。この記事では、その戸惑いと、自分なりに出社を判断する基準にしていたことを、実体験からお伝えします。

この記事でわかること

  • 客先常駐が当たり前だったSIer時代と、コンサルで直面した働き方の違い
  • 「出社かリモートかは案件次第」と言われて実際に何に戸惑ったか
  • 自分なりに出社するかどうかを判断していた具体的な基準

客先常駐が「当たり前」だったSIer時代

SIer時代は、どの現場でどれくらいの期間常駐するかは基本的に会社が決めるものでした。自分の希望が通ることもありましたが、最終的には案件のアサイン次第で、出社するかどうかを自分で考える必要はほとんどありませんでした。

毎日決まった現場に通うのが当たり前で、「出社するかどうか」自体が自分で判断すべき問いになるとは考えたこともありませんでした。良くも悪くも、働く場所について自分で意思決定をする機会が少なかったのです。

転職して直面した「出社かリモートかは案件次第」という現実

コンサルに転職して驚いたのは、案件によってはやろうと思えばフルリモートで完結してしまうことでした。Teamsなどを使ったWeb会議やチャットでのやり取りがごく当たり前のものとして扱われており、思っていたよりすんなり馴染めたのも意外でした。

一方で、プロジェクトメンバーと直接顔を合わせた方が議論が進みそうな場面では、自分から出社するという柔軟な使い分けをしている人が多いことにも気づきました。会社が一律に決めるのではなく、案件やその時々の状況に応じて個人が判断する場面が多いのが、SIer時代との一番の違いだと感じています。

ただし、これはあくまで案件次第の部分が大きく、「コンサルだからフルリモートが基本」と一律に言えるものではありません。プロジェクトの性質やクライアントの文化によって幅があることは、あらかじめ知っておいた方がよいと思います。

正直なところ、転職前は「コンサルは激務で出社必須」というイメージを漠然と持っていたので、この柔軟さは良い意味で予想外でした。同時に「決められたルールがない」ということは、裏を返せば毎回自分で考えないといけないということでもあり、最初の数か月はその感覚のギャップに戸惑い続けていました。

「自分で出社を判断する」ために、実際に基準にしていたこと

「案件次第」と言われても、具体的に何を基準に出社を選べばいいのか、最初はまったく見当がつきませんでした。試行錯誤しながら、自分なりに次の3つを判断基準にするようになりました。

出社するかどうかを判断する3つの基準

  1. 議論を前に進めたい・意見をすり合わせたい場面では、自分から出社を申し出る
  2. 新しいチームでメンバーの温度感がつかみにくいと感じたら、まず数回は出社して様子を見る
  3. 要件定義などプロジェクトの立ち上がり期は、意識的に出社の比率を高めに置く

誰かに指示されるのを待つのではなく、自分から「今日は出社した方がよさそうだ」と判断して動くという姿勢そのものが、SIer時代にはあまり求められなかった動き方でした。最初はこの判断自体に迷いましたが、基準を持つようにしてからは気持ちが楽になりました。

なぜこの「案件次第」がSIer時代との本質的な違いなのか

客先常駐時代は、働く場所も、案件のアサインも、基本的には会社が決めてくれるものでした。裏を返せば、自分で意思決定をしなくても仕事が回っていく仕組みだったとも言えます。

コンサルに来てからは、出社かリモートかという一見小さな選択も含めて、「自分で決めて、自分で動く」ことが前提になっていると痛感する場面が多くありました。これは稼働率やアサインという働き方の単位そのものに戸惑った話とも根が同じで、SIer時代とコンサルでは、働き方を管理する主体が「会社」から「自分」へと移っている感覚があります。

出社かリモートかという表面的な違いだけを見ると些細なことに思えるかもしれませんが、その裏にある「誰が働き方を決めるのか」という主体の違いこそが、実は一番大きなギャップだったと振り返って思います。

これからコンサルを目指す人が、今からできる準備

もし今SIer(システムエンジニア)として客先常駐の働き方しか経験していないなら、「出社かリモートかは案件次第」と言われたときに戸惑う可能性があることを、あらかじめ知っておいてください。会社が決めてくれることに慣れていると、「自分で判断していい・判断しなければならない」という感覚の転換自体が最初のハードルになります。

今の仕事の中でも、会議の進め方や資料の作り方など、小さな場面で「指示を待たずに自分で判断してみる」経験を少しずつ積んでおくと、転職後にこうした働き方の変化に直面したときの戸惑いを和らげられると思います。入社後ギャップの全体像はSIerからITコンサルへ転職して味わった入社後ギャップでもまとめているので、あわせて参考にしてみてください。

働く場所を自分で決められるということは、裏を返せば「自分で決めなければならない」ということでもあります。この感覚は、実際に転職してみないと分かりにくい部分ですが、今のうちに知っておくだけでも心構えはずいぶん変わると思います。

体系的に学び直したい場合は、無理のない範囲でオンライン講座を試してみる価値はあると思います。転職を決めていない段階でも、こうした「自分で仮説を立てて動く」練習を今のうちから少しずつ始めておくことが、後々のギャップを小さくしてくれるはずです。

タクマ

SIer(システムインテグレーター)でSE・プロジェクトマネージャーを経験したのち、IT/業務系コンサルティングファームへ転職。業界横断のプロジェクトに携わりながら、転職の実体験や入社後のギャップを発信しています。プライバシー保護のため、所属企業名・案件名など特定につながる情報は伏せています。

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