内定後の入社日、いつにするのが正解か|FY途中入社で初年度が昇格対象外になった私が、コンサル転職で先に確認すべきだったこと

転職の入社日とコンサル企業の評価サイクルについて考えるビジネスパーソン キャリアパス

転職の内定をもらったとき、「入社日はいつにしますか」と聞かれて、即答できたでしょうか。筆者はこの質問に、特に深く考えず「できるだけ早く」と答えてしまいました。

SIer(システムエンジニア)としてSE・PMを数年経験したのち、ITコンサルタントへ転職した筆者ですが、入社して半年以上経ってから、この「入社日」が実は評価・昇格のタイミングに直結する重要な判断だったことに気づきました。「転職 入社日 いつ コンサル」で検索すると、月初入社がよい、社会保険の二重払いを避けた方がよい、といった事務的な一般論を扱う記事が中心で、転職先の決算期(FY)や評価サイクルまで踏まえて入社日を決めるべきか、という視点に触れた記事は見当たりませんでした。

この記事では、その見落としによって実際に何が起きたのか、そしてこれから転職活動をする方が内定後にどう動けばよいのかを、実体験ベースでお伝えします。

この記事でわかること

  • 入社日の決め方が、転職先の評価・昇格サイクルに影響する理由
  • FY(決算期)の途中入社で、初年度の昇格が対象外になった実体験
  • 内定後に確認しておきたい3つの具体的なポイント

内定をもらった瞬間、入社日を深く考えなかった理由

当時の筆者は、SIerでPMとしてプロジェクト管理に加えて提案活動や社内調整まで一通り抱え、常にタスクに追われている状態でした。転職の内定が出た瞬間は、純粋に「早くこの環境から抜け出したい」という気持ちが強く、入社日についても深く吟味する余裕がありませんでした。

エージェントから「いつ頃から動けそうですか」と聞かれたときも、引き継ぎに必要な最短期間だけを考えて答えていました。会社によって評価・昇格の仕組みがどう区切られているか、という視点は当時の自分の中にまったく存在していませんでした。

入社日は「早いほど意欲が伝わる」「引き継ぎが終わればすぐ動くべき」という漠然としたイメージだけで決めてしまい、転職先企業の制度的な区切りを確認するという発想自体がありませんでした。結果的に、これが後から振り返って一番確認しておくべきだった点になります。

転職先のFY(決算期)を知らずに入社し、初年度が丸ごと評価対象外になった話

入社してしばらくしてから、転職先の評価・昇格のサイクルが決算期(FY)を起点に区切られていることを知りました。筆者が入社したのは、ちょうどそのFYの中盤を過ぎたタイミングでした。

会社によって細かい運用は異なりますが、筆者の場合、期の途中で入社した社員は、その期の評価・昇格のサイクルに正式には乗らない扱いになっていました。つまり、入社初年度はまるごと昇級・昇格の評価対象外になり、次のFYが始まるまで実質的な「待機期間」が発生してしまったのです。

転職活動の時点では、応募先企業の評価制度や昇格の仕組み、特にFYのタイミングや評価サイクルの区切り方までは詳しく調べていませんでした。もう少し早く知っていれば、入社タイミングを調整する余地があったかもしれないと、後から感じています。

この仕組みは会社ごとに運用が異なり、期の途中入社でも一定の在籍期間があれば評価対象に含める会社もあります。「入社日は早ければ早いほど良い」と一律に言えるわけではなく、確認してみないと分からない部分が大きいというのが実感です。

「入社日の調整」は、想像していたより自由度が高かった

一方で、転職活動の中で意外だったこともあります。内定後の条件確認の場で、転職先の企業から「前職の引き継ぎや、休暇を取ってから入社してきてください」と、先方から自主的に配慮の言葉をもらえたことです。

内定後は「すぐにでも来てほしい」と急かされるイメージを持っていたため、これは良い意味でのギャップでした。会社側が入社日の調整に柔軟に対応してくれる可能性があるからこそ、こちらから積極的にFYや評価サイクルを意識した入社日を相談してみる価値があったのだと、今振り返って思います。

当時の筆者のように「早く動くこと」自体を優先してしまうと、この調整の余地に気づかないまま入社日を決めてしまいがちです。これから内定を受ける方には、次の3点を内定後の条件確認の段階で聞いておくことをおすすめします。

内定後に確認しておきたい3つのこと

  1. 応募先の評価・昇格サイクルが、何月始まりのFYを基準に区切られているか
  2. FYの途中で入社した場合、初年度の評価対象期間がどのように扱われるか
  3. 入社日の調整にどの程度の柔軟性があるか、遠慮せず率直に相談してみること

特に1点目は、求人票や面接だけでは分からないことが多く、内定後の条件確認の場で担当者やエージェントに直接聞かないと見えてこない情報です。

退職前に使い倒しておけばよかった前職の制度という、もう一つの後悔

入社タイミング以外にも、小さな後悔があります。前職(SIer)には資格試験の費用補助などの社内制度があったのですが、在職中にもっと使い倒しておけばよかったと感じています。

これは「退職が決まってから駆け込みで制度を使う」ことを勧める話ではありません。在職中から使える制度は早いうちから知って、正当な範囲で活用しておく方がよい、という前向きな教訓として受け止めていただければと思います。

これからコンサルを目指す方へ、内定後に備えておきたいこと

今まさに転職活動前、あるいは情報収集の段階にいる方にとって、入社日は「決まった条件の一つ」ではなく、交渉・確認の余地がある項目だということを、あらかじめ知っておいていただきたいです。

転職するかどうかで迷っている段階の心境については、SIerからのコンサル転職、年齢的に遅いということはあるか(30代・40代の実態)でも、タイミングに関する別の後悔を取り上げています。あわせて、SIer・SEからITコンサルへの転職全体の流れを知りたい方は、SIer(システムエンジニア)からITコンサルへ転職した私が、経験の活かし方・選考対策・年収相場をすべて書くも参考にしてください。

内定後の条件確認は、一人で抱え込まずに進めた方がうまくいくことが多いというのが実感です。自分だけで判断がつかない部分は、一度エージェントに率直に相談してみると、思わぬ視点が見つかることもあります。総合型の転職エージェントに相談してみるのも、判断材料を増やす一つの方法だと思います。

タクマ

SIer(システムインテグレーター)でSE・プロジェクトマネージャーを経験したのち、IT/業務系コンサルティングファームへ転職。業界横断のプロジェクトに携わりながら、転職の実体験や入社後のギャップを発信しています。プライバシー保護のため、所属企業名・案件名など特定につながる情報は伏せています。

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